Ripple CLIPはAIとともに増殖する

 人間がドキュメントを見ることがもっぱら電子化されることはまちがいないでしょう。「会議の案内」「手続き」「記録」「儀式」等々の大量のルーチンコミュニケーションについてその電子化は至極合理的です。紙は人間の創造的活動において有効な場面にのみ残っていくことでしょう。ばらばらな紙をひろげての俯瞰的視覚や紙をめくる触覚の刺激、そもそも物質としての存在の気配を感じることも創造性に影響を与えているのではないでしょうか。創造活動における「収集」「分析」「発散」「収束」にコンピュータをいかにフル活用するかの競争になるほどに自然科学の原理や法則、少なくとも論理学を身につけた人間による「使い方」の差が創出される価値の大きな差につながってきます。
 そのような中でクリップの役割は変化しています。資料を短期的にクリップ留して完全に不要になればそのまま廃棄、そうでなければ半永久的にそのままキングファイルへと大量消耗される時代はとうに過ぎています。これからのクリップの役割は3つだと思います。一つはほとんど電子で収集、分析する情報の中で深く洞察すべきもの、自身の知らないテクノロジーや法律などを短期的にデスクまわりに置いておくために紙を留めておくこと。もう一つは発散、収束作業において自身のアイデア、仮説、結論を眺め、寝かし、忘れ、思い出し、組み合わせるために持ち歩いたり生活空間に散らしておくために紙を留めておくこと。ひとつのプロジェクトが終わればクリップはつぎのプロジェクトを留め始めます。3つ目は使う人自身が自由に使い方を創造することです。


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